株式会社白鳩　「データ活用コンサルティング」

株式会社白鳩は、インナーウェアの国内最大級のインターネット通販事業を展開しており、多様なお客様がご利用されている。購買情報などのデータを豊富に保有しており、そのデータを売上管理だけでなく、顧客戦略にも活用し、効率的な売上拡大を目指すためのプロジェクトとして、データ活用コンサルティング業務を当社にて実施。

プロジェクトは2019年と2020年の2期に渡って実施し、第1期では、「データ活用により、顧客理解を深化すること」、第2期では、「データ活用により、CX改善（Customer Experience）に取り組む」ことを目的とし、科学的根拠に基づき戦略や戦術の方向性を定め、効率的な売上拡大への支援をすることを目標とした。

株式会社白鳩の保有するECサイトの購買データを当社にてお預かりして分析をし、売上拡大のための戦略・施策立案～効果検証・改善まで一貫したサポートを行った。具体的には以下のような取り組みを実施。

プロジェクト第1期は、購買データを基に、顧客の“タイプ分類” 、優良顧客像特定のための“ペルソナ分析”、優良顧客に育成するまでの“カスタマージャーニーマップ”を作成し、「顧客理解」を深めた。
カスタマージャーニーマップ作成においては、データ分析により得られた事実を起点としながら、顧客のインサイト・タッチポイント・施策アイデアについては、白鳩の現場社員様も含めて検討するワークショップを企画することで、現場の感覚も取り入れるようにした。
また、顧客理解をさらに深めるために、実際のお客様の声を聞く“グループインタビュー”も実施。インタビュー対象者は、購買データから、深堀したい優良顧客を特定してリクルーティングをかけることで、質の高いグループインタビューを実現した。ワークショップやグループインタビューから出された施策アイデアのいくつかを実際に実施し、実施した後の効果検証まで行った。

プロジェクト第2期では、第1期で得た知見を基に、 CX改善（Customer Experience）のための施策を実行。
CPM（Customer Portfolio Management）分析により、お客様を利用状況に応じてステージ分けし、KGIとなる目標売上達成のために、各ステージのステージアップ率や、優良顧客数といった指標をKPIに設定し、毎月の達成状況を測定していった。
会員登録率をアップさせるためのサイト導線の見直しや、初回客をリピートさせるためのメルマガコンテンツ・シナリオの作成、離反顧客を呼び戻すための施策など、お客様の利用状況に応じた施策設計・検証・改善を通じたきめ細かいCRMを運用した。

プロジェクト当初に掲げた目標売上を大きく上回った。
具体的には、本プロジェクトを通じた複合的な施策の実施により、KPIとしていた初回客リピート客数は前年比179％、優良客増加数は前年比223％と大きな増加につながり、KGIである売上にして7.8%の増収効果が得られた。
また、本プロジェクトを通じて、白鳩様現場のデータ活用意識の向上にも寄与したとフィードバックがあった。